Vol.668「苦手」
私は食事の際どちらかと言えば嫌いなもの・苦手なものから食す。
好物は最後にとっておくタイプ。
以前家内の実家にお邪魔した際・義母が手料理をご馳走してくれた。
『何のお構いも出来ませんがお口に合うかどうか』。
『遠慮なく召し上がれ』。
「どれも美味しそうですね」。
「遠慮なくいただきます」。
取り分けられた小皿の料理を見つめつつ箸をつける私。
マイルールに従い苦手なものから口に運ぶ。
「とっても美味しいです」。
頑張って完食。
『あら!この料理お好きなんですね』。
『どうぞどうぞ・いっぱいお代わりして下さいね』。
克服した一品が大盛になって眼前に並ぶ。
「いただきます」。
後日・大分月日が経過して家内にカミングアウト。
『知ってたわよ』。
『大分頑張って食べてたね』と家内。
助け船なし。
次の機会こそ・私のアイコンタクトを見逃さず宜しくお願いしますね。
お料理上手な義母。
けれど私には苦手なものもある。
次からはほんの少しだけアビールするかも。
さもなければルール変更。
大好きなものから手を伸ばそう。