Vol.707「幼き日に」
幼少の頃・体調崩すとよく熱を出していた。
熱には弱く・すぐ寝込んでいた。
すると・おばあちゃんが付きっきりで看病してくれた。
片時も離れず・鼻息荒い私の顔をそっと見つめて夜間も氷嚢を何度も換えてくれた。
肌寒い朝は・炬燵の中で洋服を暖めてくれて元気よく登校する私を見送ってくれた。
お腹を壊すと腹巻を着けてくれて・夜は一緒に布団に入りお腹を暖めてくれた。
いつも傍にいてくれた。
いつも・にこにこ見守ってくれていた。
子供は誰かに抱きしめられて育って欲しい。
いつの日も。
いつの時代も。