Vol.775「天空」
大切な人が天に召された。
たなべを創業した祖父の時代から父・そして私と三代に渡り
支え続けてきて下さった恩人に手を合わせる日が訪れた。
その方は眠るように安らかに私の眼前に横たわっていた。
あなたは赤ちゃんの私を抱っこしていた。
その私がたなべを継承した時あなたは私の傍らに立っていた。
掛ける言葉が探せない。
弔う一言が口を割って出てこない。
こころで話す。
忠心から感謝を申し上げる。
お別れは寂しい。
天国で祖父や父があなたを待っている。
さようならは言わない。
これからも私のこころの傍らに。
合掌。